どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
奈良新聞社
吉野川の源流にある水源地の村、川上村。奈良県南部から和歌山県を横断して紀伊水道に流れる水は奈良盆地や和歌山平野に流れ、そこに住む人々の水道水や農業用水として利用されています。
かけがえのない水と森を維持するために同村では「下流にいつもきれいな水を流す」ことを基本理念に環境保全に取り組んでいます。しかし近年、観光客やキャンパーが不法投棄したゴミが大きな問題となっています。
参加者は8月20日、同村の環境学習施設「森と水の源流館」に集合。源流の森シアターでは10mを超える巨木が立ち並び、熊やキツネ、シカ、イノシシなど村内で生息する生物たちのはく製があちこちに置かれたジオラマに囲まれながら、四季を通して変化する同村の森の美しさ、豪雨や雷などの自然現象、カエルや鳥など様々な生物の様子を巨大パノラマ映像で鑑賞しました。
その後、同館1階の駐車場に移動。河川支流の中奥川・上多古川・三之公川と吉野川(東川)でこの夏に不法投棄されたゴミがブルーシートの上に展示され、ゴミの種類や捨てられていた原因を分析しました。衛生上問題のある生ゴミやオムツ、使用済の食品トレーなどは拡大写真で提示されましたが、バーべキューに利用したと思われる調味料、金網、コンロ、トング、火ばさみ、椅子、箱入未使用炭などが大量に展示され、参加者らは調査票に数を記入しながら、その量の多さに一様に驚いていました。源流館の上西さんからは「ゴミは外から見えないように岩の間や木々の裏などに隠すように捨ててあることが多い。それが悪いことだと知った上で投棄しているのでは」と訴えました。
活動には「川上村地域づくりインターン」で滞在中の大学生5人も参加。その中のひとりでベトナムから1年間の交換留学生として来日した鳥取大学地域学部4年生のグエン・ホアン・ハウさんは「昨年10月に来日し、9月には帰国する予定です。帰国後は日本語を生かしたツアーガイド等になろうと考えているので、日本の過疎地域のゴミ問題なども伝えていければ」と話しました。
「どなたも川上村に来ていただくのは大歓迎だが、思い出だけを残してゴミは残さず帰っていただければ」という栗山村長の言葉を胸に刻み、これからもきれいな吉野川を未来に残していきたいと願います。
◆主 催:森と水の源流館(公益財団法人吉野川紀の川源流物語)
◆共 催:奈良新聞社
◆協 力:川上村