最終レポート
ふくしまの宝「猪苗代湖」の自然をみんなで守ろう!

【ふくしまの宝「猪苗代湖」の自然をみんなで守ろう!】
猪苗代湖は福島県のほぼ中央に位置し、磐梯朝日国立公園内にある日本で4番目に広い湖です。天を映す鏡のように美しいことから、「天鏡湖」とも呼ばれていますが、過去には水質日本一を誇ったこの湖も、近年は化学的酸素要求量(COD)の上昇などによる水質の悪化が進んでいます。ふくしまの宝である猪苗代湖の水質を守るため、10月12日、猪苗代湖天神浜で水草を回収する清掃活動を行い、約100人が参加しました。

【ふるさと猪苗代湖の環境に理解深める】
はじめに、主催者の「NPO法人輝く猪苗代湖をつくる県民会議」より、湖の環境について説明がありました。湖に繁殖する水草は、春から夏にかけて成長する間、水を浄化する働きがあります。しかし、秋から冬にかけて枯れ、腐食することが水質汚濁の一因となっています。汚濁抑制のため、この時期に水草の除去が必要です。これまでに回収された水草の量は、2009(平成21)年以降累計で25㍍プール4面がいっぱいになるほどです。

【参加者が力をあわせて湖岸の水草を回収】
猪苗代湖の水環境について理解を深めた後、天神浜の南側をスタートし、中央まで約200㍍を移動しながら、浜辺に打ち上げられた大量の漂着水草を回収しました。農作業用のフォークなどで水草をコンテナに入れる作業と、コンテナを軽トラックに積む作業を分担して行いました。水を含んだ水草は見た目より重く、大変な作業です。参加者からは「猪苗代湖をキレイにできた。今後も積極的に清掃活動に取り組みたい」「協力して水草回収作業ができて良かった」などの感想が寄せられました。

【福島県のシンボルを県民自らで守り次の世代へ伝える】
皆さんと力をあわせて回収した水草は、コンテナ562個分の量になりました。水草は軽トラックで保管場所へ運ばれ、そこで冬の間乾燥させた後、農作物の堆肥等として活用されます。今回は、若い世代の方々にも多数参加いただきましたが、地域の豊かな自然を県民自らの手で守っていくために、その魅力だけでなく、抱えている課題も次の世代に伝えていくことが重要です。ふくしまの宝である猪苗代湖の豊かな水環境が、いつまでも美しくあり続けることを願います。

◆主催:NPO法人輝く猪苗代湖をつくる県民会議
◆協力:福島民報社/福島民友新聞社