どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
山梨日日新聞社
豊かな自然が残り多様な生物が息づく富士山麓で今、大きな問題が起こっています。それは、増えすぎたシカによる深刻な食害です。森の木々や希少な植物が食べ荒らされ、約10万年の長い歴史が生み出した希少な生態系が乱れる恐れも生じています。問題を知ってもらい、富士山麓の自然環境を守る意識を高めてもらおうと10月19日、TOYOTA SOCIAL FES‼が開かれました。
舞台となったのは富士山を間近に望む富士吉田市。豊かな自然に囲まれた恩賜林庭園に約140人が集まりました。自然の中を散策しゴミを拾う「美化ウオーク」に取り組み、ジビエ(野生鳥獣肉)処理加工施設「DEAR DEER(ディアディア)」を見学。施設職員や現役猟師らの話を聞き、富士山を取り巻く問題について考えました。
美化ウオークでは、庭園周辺の遊歩道や道路を散策。道路沿いを中心に、空き缶やたばこの吸い殻、プラスチック製の容器などが見つかり、約10キロのゴミを回収しました。ディアディアでは施設職員からシカによる被害の現状や被害を減らすために頭数を調整する管理捕獲が必要であることを学び、シカの命を無駄にしないためにジビエとしての活用が進められていることを知りました。シカ肉のホットドッグを試食する一幕もあり、参加者は活動を通じて大切さを実感した自然の恵みと命の恵みに感謝しながら、おいしそうに平らげていました。富士河口湖町に住む高校2年の生徒は活動を振り返り「ゴミをきれいにすることができて良かったです。色々な体験をして、地元の環境問題について深く考えるきっかけになりました」と話しました。
小さな子どもや短大生、シニア世代など幅広い年齢層が参加した今回の活動。参加者はきれいな自然の中を歩いて愛着を深めただけでなく、地域が抱える課題を知り、「駆除した命を無駄にせず、活用することで良い循環を生み出せる」という気付きを得ることもできました。厄介者扱いされることも多い富士山麓のシカが地域活性化に貢献し、豊かな自然と生態系が守られていく。そんな未来の実現が一歩近づく、実りある一日となりました。
◆主 催:山梨日日新聞社・山梨放送
◆共 催:忍野ユネスコ協会、富士山をきれいにする会
◆後 援:忍野村、忍野村教育委員会
◆協 賛:富士吉田市外二ケ村、恩賜県有財産保護組合