どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
信濃毎日新聞社
信州を代表する湖・諏訪湖は近代以降、時代の移り変わりとともに湖水の環境も大きく変化してきました。現在は水草のヒシが増殖し、他の生物の生育や漁業の妨げになっていることが大きな問題です。TOYOTA SOCIAL FES!! in長野では、増えすぎたヒシを取り除くことを中心に、諏訪湖の生態系のバランスを取り戻す活動に取り組んでいます。
梅雨のさなかの7月6日、心配されたお天気は薄曇りで、暑さも多少和らぐ好コンディションになりました。小学生から70代まで、幅広い年齢層の約90人が参加。作業の前に行われた学習会では、信州大理学部湖沼高地教育センター諏訪臨湖実験所の宮原裕一教授が、ヒシが発生するようになった経緯を説明し、「ヒシが水中の酸素不足の一因になっており、これを取り除くことは諏訪湖に住む生物を守ることにつながる」と話しました。
諏訪湖ではNPO法人諏訪市セーリング協会が用意した船に参加者が数人ずつ交代で乗り込み、船上から湖面に浮いたヒシをたぐり寄せ、手で巻き取るように抜いていく作業をしました。水を含んだヒシは想像以上に重く、なかなかの重労働。この日初めて参加したという伊那市の大学生、高橋優里さん(19)と高校生の咲紀さん(17)姉妹は「どんなに抜いても終わらない、という感じでしたが、楽しかったですよ」と笑顔を見せました。小学生のころから諏訪湖の水質を調べていたという2人は「こういう作業をしたことで、より諏訪湖に関心が深まりました」といいます。
昨年は悪天候のため学習会のみの開催になったので、この日は2年ぶりのヒシ取り作業になりました。およそ1時間半の作業で取れたヒシは、約850㌔。蒸し暑さの中で汗を流した皆さんの表情には、疲れとともに充実感も見えました。とはいえ、広い諏訪湖にはまだヒシがいっぱい。「これが手に負えないってやつか…」。それでも、たくさんの人が関わりながら、少しずつ取り除いていくことで、諏訪湖の環境は改善していくのです。「こういう取り組みにもっと多くの人が参加できるといいね」と、これからの活動の広がりに期待する声が、作業を終えた皆さんから多く聞かれました。
◆主 催:信濃毎日新聞社
◆共 催:諏訪市
◆後 援:長野県
◆協 力:NPO法人諏訪市セーリング協会、下諏訪町連合婦人会