どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
京都新聞
琵琶湖は多くの動植物が生息するとともに、「近畿の水がめ」として約1450万人の暮らしと産業を支える日本最大の湖です。私たちは、このかけがえのない湖を後世に残し継承していく必要があります。9月8日(日)に開催した「TOYOTA SOCIAL FES‼滋賀会場」では、約100人が参加し、大津港から出港した環境学習船に乗って琵琶湖の環境と、琵琶湖に生育するヨシの保全と活用について学びました。
船内では、ヨシ原の保全事業を行う特定非営利活動法人まるよしの宮尾陽介理事長による「ヨシと琵琶湖」に関する解説や、ヨシ笛奏者の近藤ゆみ子さんが「琵琶湖周航の歌」や小さな生き物のために自分たちができることを考えていこうという想いが込められたオリジナル曲「水鳥たちの戯れ」など5曲を演奏しました。
ヨシは、4月に芽が出て、8月に一気に4メートルまで伸び、11月にかけてゆっくり枯れていきます。枯れた後は、人の手で刈り取って焼くことが大切で、刈り取らなくなると翌年の芽が元気に育たなくなります。ヨシは、春から夏にかけて成長する間に根から水中のリンや窒素を吸収し、秋に枯れるまでの間に葉から二酸化炭素を吸収します。また、小さな動物、魚、鳥のすみかにもなるなど、琵琶湖の環境だけでなく生態系を守る役割も担っています。一方、刈り取られたヨシは、以前は屋根など人々の暮らしの中で使われていましたが、今は使われる機会が減ってきています。宮尾理事長からは「ヨシを使っていくことがヨシ原を守ることにつながる。服やコースターにするといった使い方もあり、ヨシの活用と保全のサイクルをつくることが大事」という説明がありました。
船内でヨシについて学んだあとは、デッキに出て琵琶湖を観察しました。当日朝に刈り取られたヨシに触れる機会もあり、参加者からは「ヨシは知っていたけれど、実際に触るのは初めてだった」「一つのことであっても自分たちが環境に対するアクションを起こせば、それが全体の流れにつながっていくと感じた」という声がありました。私たちの生活と密接につながっている琵琶湖。今回、ヨシについて学ぶことを通して、琵琶湖の水環境や生き物のために私たちができることを考えるきっかけになればと思っています。
◆主催:京都新聞
◆共催:琵琶湖汽船
◆協力:特定非営利活動法人まるよし
◆後援:滋賀県