どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
西日本新聞社
11月17日、福岡市早良区の福岡タワーで TOYOTA SOCIAL FES!!が開かれました。テーマは、博多湾でも深刻な問題となっている直径5㍉以下の「マイクロプラスチック」による海洋汚染。同プラスチックはプラスチックゴミなどが劣化してできる粒子状のもので、健康への影響も懸念されています。海の環境保護活動をしている団体が現状を伝え、約80人の参加者は熱心に聞き入っていました。
「地元の人にとって博多湾は臭い、汚いというイメージがあるかもしれませんが、多種多様な生物が生息する豊かな海なんですよ」と話すのは、福岡県を中心とする海に潜り、調査や記録をしている「ふくおかFUN」代表理事の大神弘太朗さん。動画を使いながら、タツノオトシゴやヒメイカなど多くの魚介類が泳いでいる様子を紹介しました。一方で水深が浅く、閉鎖的な海域のため、環境変化が起こりやすいという問題もあります。「変化しやすい海というのは簡単に汚れるけれども、きれいにするのも早くできるのでは」という発想の転換で、大神さんは博多湾での活動を続けています。
博多湾の喫緊の課題のひとつは、海洋ゴミの増加。川から流れ込んでくる生活ゴミも多いですが、他の海に比べて多いのが緑色のマイクロプラスチックです。マットなどに使われている人工芝から出るもので、紫外線や劣化によって小さくなったかけらが雨風で側溝や川に流され、海に着きます。「知らず知らずのうちに海を汚してしまう」との大神さんの訴えに、参加者は驚いた表情を見せていました。
講義を受けた後は災害時などに電気を使える燃料電池車を見学。その後、シーサイドももち海浜公園(福岡市早良区)で実際にマイクロプラスチックを拾い集めました。参加者からは「普段は全然気付かなかったけれどよく見るとたくさん落ちている。環境問題について、身近なことから取り組んでみたい」(大学生)などの感想が出ました。最後に大神さんは「オーバーペースになるのではなく、できることから始めるのが環境問題にとって一番大事」とアピール。少しずつでもやり続けることが、きれいな海、美しい地球を取り戻すきっかけとなりそうです。
◆主 催:西日本新聞社
◆共 催:一般社団法人ふくおかFUN、西南まちづくりラボ