【アカウミガメの産卵場所を守る】

TOYOTA SOCIAL FES!!〜静岡の自然保護・再生プロジェクト〜が10月26日（日）、牧之原市の相良海岸（須々木地区）で開催されました。毎年実施しているこのプロジェクトに、今年は県内外から約100人が参加。小雨が降る中、ウミガメについて常葉大学の学生から学び、アカウミガメの産卵場所である砂浜を保護するための堆砂垣（たいさがき）作りに取り組みました。

【常葉大学生4人によるウミガメ講座】

まず、常葉大学社会環境学部の松浦響さん、曽根健太さん、増山恵太さん、山崎洸さんの4人が、ウミガメを取り巻く環境や生態について参加者に説明しました。北太平洋では日本が唯一のアカウミガメの産卵地だといいます。「絶滅が危惧されているウミガメの産卵回数を回復することは、海洋再生の指標の一つとなります」と強調しました。さらにウミガメクイズ10問を出題。アカウミガメの性別の決まり方、産卵時期などについて、参加者は楽しく学びました。

【堆砂垣作りと海岸清掃】

さあ、いよいよ堆砂垣を作ります。同市のアカウミガメ保護団体「カメハメハ王国」の山本明男さんによると、堆砂垣を設置すれば、風による砂の飛散を防ぐことができ、アカウミガメの産卵環境を守ることにつながるといいます。堆砂垣の効果を学んだ参加者は海岸に移動して、グループごとに堆砂垣作りをスタート。太さや長さが異なる竹を組み合わせ、笹の枝を差し込むことで、高さ約1・5メートル、長さ約5メートルの堆砂垣を10基作りました。その後、アカウミガメが砂浜に安全に上陸できるように、海岸の流木やビン、缶、ペットボトルなどのゴミを集めました。

【地域の環境保全へ私たちが行動する】

参加者は「ウミガメ産卵の助けができて嬉しい」「今日の活動が、地元の海岸のために少しでも役に立ったかな」と、達成感を感じたよう。また講座をした大学生は「アカウミガメの関心が高まったと言ってもらえた」「皆さんにウミガメ講座を温かく聞いてもらえて嬉しかった」と話しました。「皆さんが作った堆砂垣がどう役立っているか、相良海岸を訪れて確認してみてください」とカメハメハ王国代表の小野田祥未さん。今回の活動を振り返るだけでも、きっと未来は変わります。これからも一緒に環境保護活動に取り組みませんか？

◆主 催：カメハメハ王国
◆後 援：牧之原市
◆協 力：静岡新聞社・静岡放送、常葉大学