どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
12年間で10万人以上の方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
福島民友新聞社/福島民報社
【TSF!!2021】福島開催
11月7日、福島県猪苗代町の猪苗代湖松橋浜を配信会場とし、県内でのTOYOTA SOCIAL FES!!としては初めてオンライン開催を実施しました。猪苗代町はこの時期天候が優れないことが多いですが、この日は秋晴れとなり、湖の向こうには日本百名山の磐梯山もはっきり見えました。
猪苗代湖は日本で4番目に広い湖で、福島県のほぼ中央に位置しています。磐梯朝日国立公園に属しており、レジャーや保養など、観光名所として知られています。この猪苗代湖の水環境を改善し、美しいまま次世代に伝えていくことを目的に設立されたのがNPO法人輝く猪苗代湖をつくる県民会議です。同会の中村玄正理事長より、猪苗代湖を取り巻く環境の現状や、漂着水草回収の目的・効果を解説いただいた後、実際に浜辺に打ち上げられた水草を回収する様子をリポートしました。
平成14年から4年間、猪苗代湖の水質は4年連続で日本一と評価されましたが、水質汚濁の指標であるCOD(化学的酸素要求量)や大腸菌群数の上昇が影響し、現在では評価の対象外になっています。中村理事長は、改善のためには「流入する川の汚濁を少なくする」「湖の汚濁物質を少なくする」「湖の水草が腐る前に除去する」などが必要と話しました。
実際の作業では、現地スタッフが農業用フォークなどを使い、浜辺に打ち上げられた大量の水草を約200メートルにわたって回収しました。水を含んだ水草は重く、大変な作業です。秋から冬にかけて枯れる水草が水質汚染を招くとされ、例年、水草が浜辺に溜まる10~11月上旬の間に、約2トンほどを回収しています。ゴミや砂を取り除きながら回収された水草は、軽トラックで保管場所に運ばれ、そこでしばらく乾燥させた後、畑で農作物の堆肥として有効活用されます。
今回は、非常時給電システムの紹介も併せて行いました。今年7月にデビューし、全車に非常時給電システムを搭載している新型アクアが登場。運転席で操作方法を説明しながら給電システムを起動した後、実際にLEDライトと電子レンジへ給電し、非常時の停電の際、給電対応車が役立つことを紹介しました。2019年の房総半島台風の被災地に給電対応車が派遣された際、特に電子レンジが使えることが被災住民に喜ばれたそうです。また、配信会場の近くにはキャンプ場もありますが、アウトドアの楽しみ方も広がりそうです。
将来的には、より多くの水草を回収できる体制を整え、水草を牧草として活用し羊を育て、猪苗代町産の高級ラム肉としてブランド化させる構想もあります。回収した水草を有効活用する循環をつくり、SDGsの取り組みとしても話題を生むことで、猪苗代湖の水環境への理解もさらに深まることが期待されます。福島県のシンボルともいえる猪苗代湖。この豊かな水環境を県民の手で守り、次世代に伝えていきたいですね。参加してくださったみなさん、ありがとうございました!