どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
12年間で10万人以上の方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
熊本日日新聞社
11月21日、熊本県荒尾市の荒尾干潟でTOYOTA SOCIAL FES!!のプログラム「憩いの水辺保全プロジェクト」が開催されました。今年は初めてのオンライン形式での実施です。県内外から約100名が参加してくれました。
今回のプロジェクトは、荒尾干潟の豊かな自然と干潟に暮らす生き物や飛来する野鳥について知り、多様な生き物のすみかである荒尾干潟の大切さを学ぶことが目的に実施しました。熊本県で過去に実施されたTOYOTA SOCIAL FES!!でも、ごみ拾いなど荒尾干潟の自然を守る活動を続けてきました。今回は荒尾干潟の魅力を発信する拠点施設「荒尾干潟水鳥・湿地センター」と中継を結び、荒尾干潟の環境について学んだ後、干潟に設置したライブカメラで干潟に暮らす生き物や野鳥を観察しました。
まずは荒尾市環境保全課の下地頭所学さんが、写真やパネルなど館内の展示物を用いて荒尾干潟の重要性について教えてくれました。有明海の中央部東側に位置する荒尾干潟。南北約9キロメートル、東西最大幅約3キロメートルに渡り、総面積は約1656ヘクタール。単一の干潟としては国内有数の広さを誇ります。平成24年には、干潟として九州で初めてラムサール条約湿地に登録されました。「野鳥の生息地として知られ、国際的にも重要な湿地です」と下地頭所さん。
次に荒尾干潟保全・賢明利活用協議会の松浦弘さんが、荒尾干潟の環境を再現した水槽を見ながら干潟に生息する生き物について解説してくれました。水槽では、ムツゴロウやトビハゼなどが泥に隠れながら動き回る様子を観察できます。「このように、荒尾干潟には野鳥のエサとなる小さな生き物がたくさん生息しています」と松浦さん。魚類や貝類など豊富なエサを求めて、多くの野鳥が訪れるのですね。
荒尾干潟について学んだ後は、荒尾干潟に設置したカメラを見ながら干潟の様子を観察しました。切り替わったカメラが、荒尾市の市鳥であるシロチドリやセグロカモメなどの野鳥が海岸近くで休息する様子をタイミングよくキャッチ! 「荒尾干潟は日本有数の渡り鳥の飛来地です。年間を通して数多くの渡り鳥がやって来ます」と松浦さん。時には、絶滅危惧種のズグロカモメやクロツラヘラサギも飛来するそう。残念ながら今回の中継では見ることができませんでしたが、数日前にもズグロカモメが観察されたそうです。
国際的に重要性が認められた広大な荒尾干潟は、多様な生き物が暮らす場所です。荒尾干潟の自然を守ることは、多くの生き物たちを守ることにもつながります。荒尾干潟の希少さや大切さを学ぶことが、自然環境について考えるきっかけになれば嬉しいです。下地頭所さんは「今度はぜひ荒尾干潟に足を運び、そのスケールの大きさを実際に体感してほしいですね」と話してくれました。オンラインで参加してくださったみなさん、ありがとうございました!