どんな時でも、
私たちを癒やしてくれる地域の自然。
その恩返しをするために
TOYOTA SOCIAL FES!!が、今年も開催されます。
楽しみながら自然を守るという想いのもと、
2012年に日本全国47都道府県で始まったこの活動。
11年間で約10.1万人もの方に参加いただきました。
みんなで地域に集まって、自分たちの手で。
さぁ、自然を守るを、一緒に楽しく。
TOYOTA SOCIAL FES!! Presents
四国新聞社
東かがわ市五名地区は、豊かな自然が残る一方、高齢化や担い手不足などにより棚田や沢が荒れ、水生昆虫や植物が生息しにくい環境になっていました。10月22日に開催したTOYOTA SOCIAL FES!!では、同所で棚田やため池の再生に取り組む「Gomyo倶楽部」と一緒に、彼らが月2回の定例活動で実施している沢の清掃や米の脱穀体験を行いました。
澄み切った秋空の下、家族連れなど約80人が参加しました。まず同倶楽部の大内正伸代表が「ゲンゴロウやカワバタモロコなど、棚田近くのため池に生息する希少生物を守るために活動している」と目的を説明。さらに「草の高刈りや沢のゴミを取り除くなどして、風と水の通りを良くすることが大切」と話しました。その後、棚田に移動し、2班に分かれて作業しました。
清掃活動は棚田のさらに上流の沢で行いました。参加者は沢にたまった落ち葉や枯れた竹を取り除いたり、移植ごてで石をどかしたりして水の流れを良くしました。香川大学大学院創発科学研究科2年の大野由貴さんは「小さな沢に棚田を補えるだけの水量があって驚いた。環境保全の重要性を改めて感じた」と思いを強くした様子。集めた竹は短く切って、背負子にくくりつけ、棚田まで下ろしました。
脱穀体験では、10月上旬に棚田で収穫した古代米「赤米」の稲穂を足踏み式の脱穀機に通してもみを落とす作業や、唐箕でもみ殻と米粒をより分ける作業を行いました。香川大学創造工学部4年の中矢恵美子さんは「古い農機具が現役で使えて驚いた。脱穀作業の足踏みは思ったより重く大変だった」と振り返りました。
約1時間の活動で約5袋分のゴミが集まりました。そして沢からは、活動前には聞こえなかった「さらさら」と水が流れる音が。多様な生態系を守り、里山を再生するには小まめな手入れが欠かせません。大内さんが「希少な動植物を保護して増やすだけでなく、五名が環境学習の場になれば」と話す通り、次世代を担う人材を育てることも重要です。参加者も豊かな里山を未来に残すために何ができるか、思いを新たにした一日になったのではないでしょうか。
◆主 催:四国新聞社
◆後 援:RNC西日本放送
◆協 力:五名活性化協議会、Gomyo倶楽部